X 我が国の高度経済成長に関する次の各文を読み、設問に答えなさい。
問1 我が国の高度経済成長は、国民生活水準の上昇に大きく寄与したが、他方で公害を典型とする不利益をもたらすことになった。この高度経済成長の基盤となった要因について、以下の説明文の中でもっとも不適切なものを1つ選び、マーク解答用紙の該当記号をマークしなさい。
あ 農地改革や家族制度の改革が労働力の移動の自由をもたらすとともに、労働基本権の確立による労働条件の改善が生産性を向上させ国内市場を拡大させた。
い 軍事費支出が相対的に少なかったこともあって、原料と労働力が生産力の拡大に向けられるとともに、技術開発も平和的な民需技術に集中された。
う 世界市場において原油価格が低く抑えられていたため、石油消費型産業への構造転換を容易にし、単一為替レートにおける円安が加工貿易型日本経済における輸出の拡大に寄与した。
え 戦後の憲法における生存権保障のもとで、相対的に福祉政策が充実することにより、老後の福祉資金等を確保しておくための預貯金の必要性が減少し、その預貯金されないものが消費に回ることになって、消費拡大が景気を刺激する構造がつくられた。
お 戦後の教育制度改革による高等教育の大衆化、特に大学における工学部の急増が、新技術の導入と開発を行う多数の技術者の養成に寄与した。
問2 高度経済成長が進行するなかで、アメリカからの強い要請により、わが国は戦前からの閉鎖経済体制から開放経済体制へと移行してゆく。1963年、我が国は (1) 11条国となって国際収支上の理由で輸入制限が出来ない国になり、1964年には (2) 8条国に移行して国際収支の悪化を理由とする為替制限をすることができなくなった。さらに、この1964年には (3) にも加盟することによって、完全な国際経済社会の一員としての資格を獲得することになった。
空欄 (1) 〜 (3) にはいる最も適切な国際的な機構や協定の略語を、以下のあ〜おの組み合わせの中から1つ選べ。
| (1) | (2) | (3) | |
| あ | IMF | GATT | OECD |
| い | GATT | IMF | OECD |
| う | OECD | IMF | GATT |
| え | IMF | OECD | GATT |
| お | GATT | OECD | IMF |
問3 1960年の前後からの重化学工業を中心とした高度経済成長は、太平洋ベルト地帯、なかでも東海道ベルト地帯と他の地域との大きな経済格差をうみだす。この格差の是正を政策課題の1つとして登場した国家的開発手法が (4) であり、猛烈な誘致合戦のすえ、大規模開発地区として、15か所の都市が (5) 都市として指定された。
(1) 空欄 (4) に入る語句を1つ選び、マーク解答用紙の該当記号をマークしなさい。
あ 河川総合開発 い 地方定住圏構想 う 拠点開発方式
え TVA 型開発 お ウォーター・フロント構想
(2) 空欄 (5) に入る語句を記述解答用紙に記せ。
問4 戦後の公害は、はやくも朝鮮戦争を契機とする産業復興のなかで発生し始めたが、歴史的にも例をみない急激な高度経済成長は各地で深刻な公害を発生させることになった。公害史においては、1960年代は公害規制の時代と呼ばれる。この公害の時代から公害規制の時代への転換の象徴的事件は、1967年に成立していた公害対策基本法から (6) 条項が、1970年に削除されたことであろう。しかし、公害規制の時代の序幕は、既存法律の規制基準よりも厳しい基準等を要求する、1969年7月に (7) で制定(翌年4月施行)された公害防止条例の成立にもとめられよう。
(1) 空欄 (6) に入る語句を漢字4字で記述解答用紙に記せ。
(2) 空欄 (7) に入る自治体名を1つ選び、マーク解答用紙の該当記号をマークしなさい。
あ 東京都 い 大阪府 う 京都府 え 川崎市 お 横浜市